『アードベッグ 8年 フォー・ディスカッション』は、スコットランド・アイラ島に所在する1815年創業のアードベッグ蒸留所が、コミッティ会員限定で2021年にリリースした実験的シングルモルトです。アードベッグといえば、世界有数のピーテッド・ウイスキーを造ることで知られており、その特徴的な香味は「強烈なスモーク」「海塩」「薬品的フレーバー」などと表現されることもしばしば。その個性を活かしつつ、近年ではより幅広い熟成樽や味の方向性にチャレンジする姿勢も見られるブランドです。
本作「フォー・ディスカッション」は、マスターディスティラーのビル・ラムズデンが「もしアードベッグ10年が存在しなかったら、代わりにどんなウイスキーが理想か?」という問いから発想を得て設計した一本です。熟成には主にリフィル・シェリー樽(オロロソ)が使用され、若さを感じさせつつも程よいまろやかさと奥行きのある仕上がりが実現されています。なお、本ボトルは加水や冷却ろ過を行わず、ナチュラルカラーでボトリングされており、アードベッグの個性をよりピュアに体験できる仕様です。
その味わいは、若さゆえの荒々しさを持ちながらも、海由来のミネラル感やビターキャラメル、チャーしたオーク香、そして特徴的なタールやスモークなどが複雑に入り混じり、まさに“議論を呼ぶ味わい”として多くのファンから注目を集めました。高めのアルコール度数でパワフルさも十分に感じられ、アードベッグの新たな可能性を感じさせてくれる1本です。
状態:並行品、箱なし
▽Bottle Info
地域:スコットランド、アイラ島
年数:8年
度数:50.8%
容量:700ml
熟成:リフィル・シェリー樽(主にオロロソ)
▽Tasting Note
・香り
トリークルトフィー、チャーしたオーク、ラベンダー、海塩、クレオソート、スモーキーなピート香。少量加水すると柑橘やハーブの香りが開く。
・味わい
チャコールやアッシュ、塩キャラメル、ミルクチョコ、スモークしたベーコン、レモン&ライム、ほのかなスパイスとナッティなコク。フルボディながらバランスも良好。
▽Distillery Info
名称:アードベッグ蒸留所
創業:1815年
所有:モエヘネシー・ルイヴィトン社
発酵槽:オレゴンパイン製11基
蒸留器:初留2基・再留2基
仕込水:ウーガダール湖
生産量:年間約240万リットル
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蒸留所解説記事はこちら)
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